鎌ケ谷市の中古マンションが実際にいくらで成立しているかを、国土交通省が公開する成約価格データから独自に集計しました。ポータルサイトに並ぶのは売主が希望する売出価格で、成約価格とは別物です。売却を考えるときも購入を検討するときも、判断の土台になるのは成約価格のほうです。
集計の概要
| 対象 | 鎌ケ谷市の中古マンション等 |
|---|---|
| 集計件数 | 266件 |
| 対象期間 | 2021年〜2026年 |
| 集計した地区数 | 17地区 |
| ㎡単価の中央値 | 19.5万円/㎡(60㎡なら約1,170万円) |
築年帯別の㎡単価
中古マンションの価格は、立地よりもまず築年数で決まります。鎌ケ谷市の成約データを築年帯ごとに分けると、次のようになります。
| 築年帯 | ㎡単価の中央値 | 60㎡なら | 取引件数 | 築0-10年を100とした指数 |
|---|---|---|---|---|
| 築0-10年 | 56万円/㎡ | 約3,360万円 | 21件 | 100 |
| 築11-20年 | 32.2万円/㎡ | 約1,933万円 | 61件 | 58 |
| 築21-30年 | 22.5万円/㎡ | 約1,350万円 | 53件 | 40 |
| 築31年以上 | 7.6万円/㎡ | 約454万円 | 131件 | 14 |
鎌ケ谷市では、築31年以上の㎡単価は築0-10年の約14%です(築21-30年で約40%)。同じ広さでも、築年数が上がるほど価格は下がります。60㎡に換算すると、築0-10年の約3,360万円に対して築31年以上は約454万円という水準です。
ここで重要なのは、この下がり方があなたが売るときの価格そのものだという点です。買うときに「安く買えた」と感じた築古物件は、売るときも同じカーブの上にいます。逆に築浅で買った場合、保有している間にこのカーブを下っていきます。購入の時点で、何年後にどのあたりに立っているかを見ておくことが「出口設計」の考え方です。
成約価格の年ごとの推移
2021年 16.1万円 → 2026年 27.3万円(+69.9%)
2021年の16.1万円/㎡に対し、2026年は27.3万円/㎡で、約70%の上昇です。なお2026年は公開済みの四半期までの集計で、通年の数字ではありません(元データは四半期ごとに公開され、公表までに数ヶ月の遅れがあります)。
ただしこの推移は築年帯を問わない全取引の中央値なので、1年ごとの上下をそのまま「値上がり・値下がり」と読むのは危険です。取引件数が少ない年に築古物件がたまたま含まれなかっただけで、中央値は簡単に押し上がります。前の見出しで見た築年による下落(同じ時点での比較)と、暦年による推移(時間の経過)は別の軸です。同じ「下がる」という言葉で混ぜないでください。
鎌ケ谷市の地区別の水準
同じ鎌ケ谷市でも、地区によって水準は大きく違います。取引が5件以上あった14地区を、㎡単価の中央値が高い順に並べました。
| 地区 | 最寄駅(直線距離) | ㎡単価の中央値 | 60㎡なら | 取引件数 |
|---|---|---|---|---|
| 道野辺中央 | 鎌ヶ谷 約270m | 57.6万円/㎡ | 約3,453万円 | 10件 |
| 新鎌ケ谷 | 新鎌ヶ谷 約240m | 52万円/㎡ | 約3,120万円 | 17件 |
| 道野辺本町 | 鎌ヶ谷 約150m | 33.8万円/㎡ | 約2,025万円 | 23件 |
| 東中沢 | 北初富 約720m | 30.8万円/㎡ | 約1,846万円 | 15件 |
| くぬぎ山 | くぬぎ山 約230m | 29万円/㎡ | 約1,740万円 | 16件 |
| 南初富 | 初富 約510m | 26.9万円/㎡ | 約1,614万円 | 14件 |
| 西佐津間 | 六実 約630m | 23.3万円/㎡ | 約1,400万円 | 5件 |
| 右京塚 | 鎌ヶ谷 約550m | 23.1万円/㎡ | 約1,383万円 | 6件 |
| 北中沢 | 北初富 約420m | 22.7万円/㎡ | 約1,360万円 | 19件 |
| 東道野辺 | 鎌ヶ谷 約1.2km | 19.2万円/㎡ | 約1,150万円 | 18件 |
| 鎌ケ谷 | 鎌ヶ谷大仏 約450m | 17.3万円/㎡ | 約1,040万円 | 17件 |
| 粟野 | 新鎌ヶ谷 約1.2km | 15.4万円/㎡ | 約925万円 | 10件 |
| 南鎌ケ谷 | 馬込沢 約1.2km | 8万円/㎡ | 約480万円 | 5件 |
| 西道野辺 | 馬込沢 約1.3km | 5.5万円/㎡ | 約332万円 | 85件 |
最も高い道野辺中央(57.6万円/㎡)と最も低い西道野辺(5.5万円/㎡)では約10.4倍の開きがあります。「鎌ケ谷市の相場」という一つの数字で語れる幅ではないので、検討中の物件がどの地区にあるかまで落として比べてください。
この数字の使い方
手元の物件情報から㎡単価を出して(価格÷専有面積)、上の表の同じ築年帯・同じ地区の中央値と比べます。大きく上回っているなら、その理由を確認する材料になります。駅からの距離、リノベーション済みかどうか、階数や向き、管理状態などです。理由が説明できれば納得して進められますし、説明がつかなければ価格交渉の根拠になります。
売る側の場合は逆で、査定額がこの水準から大きく離れていたら、その根拠を聞いてください。相場より高い査定額を出して媒介契約を取り、あとから値下げを求めるやり方は実際にあります。
データについて(読むときの注意)
- 成約価格のみを集計しています。 国土交通省のデータには収集ルートの異なる2種類(指定流通機構経由の成約価格情報と、買主へのアンケートによる取引価格情報)が混在しますが、本サイトでは前者だけを対象にしています。
- 価格には物件ごとの駅距離が反映されていません。 元の価格データに駅距離の項目がないため、同じ地区でも駅前と駅から離れた物件が同じ中央値に含まれます。駅近物件はこの数字より高いのが通常です。
- 地区の「最寄駅」は町の代表点からの直線距離です。 国土交通省「国土数値情報(駅別乗降客数データ)」と「位置参照情報」を加工して算出した参考情報で、徒歩距離ではありません。川や線路を挟む地区では、実際に使われる駅と異なる場合があります。
- 中央値であって、あなたの物件の査定額ではありません。 同じ築年帯・同じ地区でも、個別の条件で価格は動きます。
- 取引件数が5件未満の地区・築年帯は数値を出していません。 少ない件数の中央値を相場として扱わないためです。
- 「調停・競売等」と記載のある取引は、市場価格を反映しないため集計から除いています。
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