不動産売却における「囲い込み」とは、仲介会社が売主・買主の双方から仲介手数料を得る両手仲介を狙って、他社から来た購入希望の問い合わせを断ってしまう行為を指します。とくに専任媒介・専属専任媒介の契約で起こりやすいと指摘されています。売主にとっては、本来なら早く買い手が見つかったはずの機会を失い、売却期間が延びることにつながりかねません。囲い込みは売主から見えにくい場所で起きるため、自分では気づきにくいという特徴もあります。この記事では囲い込みの仕組みと、疑わしい兆候の見分け方、売主自身が取れる対策について整理します。
囲い込みとレインズの関係
不動産会社は媒介契約を結ぶと、物件情報をレインズ(指定流通機構)に登録します。レインズは他の不動産会社も物件を検索できる仕組みで、本来はここに登録された情報を通じて他社の顧客にも物件が広く紹介されます。しかし両手仲介を狙う会社の中には、他社からの問い合わせに対して「商談中です」など事実と異なる説明をして紹介を断るケースがあると指摘されています。
疑わしい兆候
- 内覧希望の問い合わせがどれくらい来ているか聞いても、説明があいまいで具体性がない
- 他社から反響があったかを尋ねても教えてもらえない
- 販売開始から時間が経っているのに、値下げの提案ばかりが先に来る
売主が取れる対策
専任媒介・専属専任媒介では、レインズへの登録を証明する書面(登録証明書)を受け取れる決まりになっています。まずこの書面で、実際にレインズへ掲載されているかを確認するのが基本です。加えて専任媒介は2週間に1回以上、専属専任媒介は1週間に1回以上の販売状況報告を受けられるため、この報告を定期的に求め、問い合わせ件数や内覧状況を具体的に聞く姿勢が囲い込みの抑止につながると考えられます。
まとめ
囲い込みは、両手仲介を狙う一部の会社による、他社からの問い合わせを断る行為です。レインズの登録証明書を受け取ること、販売状況の報告を定期的に求めることが、売主自身にできる基本的な対策になります。不審な点が続く場合は、契約の解除も含めて宅建士等の専門家に相談することを検討してください。
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