築浅プレミアムはいくらか。築0-10年と11-20年の価格差を市区別に検証

新築や築浅を選ぶとき、私たちは「新しさ」に価格を上乗せして払っています。その上乗せ、いわば築浅プレミアムは実際いくらなのか。築0-10年と築11-20年の成約㎡単価を市区ごとに比べると、答えはエリアによってまったく違うことが分かります。

築11-20年は築0-10年の何%か

集計できた34市区の分布です。中央値は77%。つまり典型的な市区では、築11-20年の物件は築0-10年より23%ほど安く取引されています。ただし幅が大きく、三郷市の100%からさいたま市見沼区の47%まで開いています。

市区築0-10年築11-20年比率
三郷市52万円/㎡52.1万円/㎡100%
朝霞市57.4万円/㎡54.3万円/㎡95%
戸田市57.8万円/㎡54.5万円/㎡94%
さいたま市中央区75.7万円/㎡68万円/㎡90%
さいたま市大宮区93.1万円/㎡82.9万円/㎡89%
蕨市66.4万円/㎡58.6万円/㎡88%
久喜市36.4万円/㎡32万円/㎡88%
富士見市53.3万円/㎡46.5万円/㎡87%

上の表は比率が高い順、つまり「築浅プレミアムが小さい」市区です。逆にプレミアムが大きい市区は次のとおりです。

市区築0-10年築11-20年比率
志木市73.3万円/㎡44万円/㎡60%
吉川市52.9万円/㎡30.6万円/㎡58%
蓮田市62.9万円/㎡33.7万円/㎡54%
鴻巣市54.7万円/㎡27.8万円/㎡51%
さいたま市見沼区66.4万円/㎡31.3万円/㎡47%

比率90%超の街と、50%前後の街で何が違うか

比率が90%を超える市区では、築10年を過ぎてもほとんど値下がりしていません。中古の需要が厚く、供給が絞られているエリアです。ここでは「築浅を買って10年住んで売る」戦略の値下がりコストが小さく済んできたことになります。

一方、比率が50%台まで下がる市区では、築0-10年帯にタワーマンションや大規模新築など単価の高い特殊な供給が含まれていて、それが比率を押し下げているケースがあります。「築10年で半額になる」と字面どおりに読むのではなく、その市区の築0-10年に何が建っているかまで見る必要があります。エリアページの地区別の水準が手がかりになります。

買い手にとっての意味: 値下がりの前借り

築浅プレミアムは、言い換えれば入居した瞬間から始まる値下がりの前払いです。プレミアムが小さい市区なら前払いも小さく、大きい市区なら「新しさ」に相応の対価を払うことになります。

同じ予算なら、プレミアムの小さい市区で築浅を買う、またはプレミアムの大きい市区で築11-20年を買う、という2方向の割安の取り方があります。後者は住宅ローン控除や修繕状況の確認(築20年の売却相場参照)とセットで検討してください。

売り手にとっての意味

築10年前後で売却を考えている方には、この比率は「いま売るといくら残るか」の直接の手がかりです。比率90%超の市区なら購入価格に近い水準での売却も現実的な範囲に入ってきますが、実際には個別条件と諸費用で変わります。手取りの計算方法と合わせて試算してください。

まとめ


集計対象: 埼玉県34市区・2021年以降の成約価格情報(中古マンション等)。両築年帯とも取引5件以上の市区のみ。集計方法は各エリアページに記載しています。

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